2007/4/14

どちらもジュード・ロウケイト・ウィンスレットの共演。ホリデイはケイト・ウィンスレット、オール・ザ・キングス・メンはジュード・ロウが新聞記者役という点でも面白い。
ただし、他の共演者の顔ぶれはまったく違う。ホリデイはキャメロン・ディアスジャック・ブラックで、オール・ザ・キングス・メンの方はショーン・ペンアンソニー・ホプキンス

ホリデイは女性にとってジュード・ロウがいかに魅力的な男であるかを、これでもか、といわんばかりに見せる映画だと思う。豊かな表情や仕草がとても効果的。引き立て役に回ったキャメロン・ディアスは空回り気味で顔のしわも気になり痛々しいし、ジャック・ブラックは本当に居心地が悪そうで演技してるのかどうかも分からない感じだが、映画全体としては狙い通りなんだと思う。

一方、オール・ザ・キングス・メンの方はジュード・ロウの能面ぶりがアダになったのではないか。父が死に、雇い主である知事が死に、幼なじみが死に、そのすべてに自分が深く関わっているのだが、何を感じ、これからどのように生きてゆくかを、観る者に想像させる余韻がない。それこそがテーマのはずだと思う。ショーン・ペンは今回も怪演だったとか、政治の理想と現実とか、民主主義と資本主義とか、面白い要素はあるが、それらがテーマに集約されて来ないため、強力なオリジナリティを発揮できていないと思う。